CCD傾斜機構について
RGBのラインはそれぞれ2本づつ6本しか見えない。
前に書いた記事でCCD傾斜機構の構想図面を紹介しましたが、イタリアのProject ESEさんが私の図面を見たらしく、私のFlickrサイトに意見を寄せてきました。CCDが傾斜すると焦点位置が動いてアウトフォーカスになりませんか?ということです。確かに理屈としては正しいと思います。しかし、それがどのぐらいの焦点移動なのか考えてみました。当初、CCDの幅をルーペで計ったら約0.5mmぐらいに見えました。しかし、まだ、計測精度に疑問があるので、マクロレンズを使ってCCDを出来るだけ寄りで撮影してみました。(上の写真)これで、だいぶ様子が解ります。不思議なのは12ラインあるはずのRGBのセンサーが6本しか見えません。おそらく1本に見えるところに2ラインが並んでいるのでしょう。あとは顕微鏡でもなければ見えません。さて、CCD基板の幅が21mmあります。そこから割り出すとCCDの幅は0.27mmになりました。そして、作図したのが下の図です。8度傾いた画面両サイド端で±0.017mmの焦点移動があることが解ります。これは、2/100mm以下ということです。ちなみに35mmフィルムカメラの許容錯乱円の直径は0.03mmという定義がありますが、デジタル時代になってその数値はもっと厳しくなっていて、たとえばAPS-Cの許容錯乱円は0.019mmになっています。はたしてスキャナカメラの場合はどの程度の許容深度なのでしょうか?難しい!
12ラインはおそらくこんな感じに並んでいるように考えられます。
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