CCD 傾斜機構に挑戦 3




写真1
The horizontal reduction device

この装置を思いつくまで大変手間取ってしまいました。背景にあるのが0.3mm厚のカーボンシートです。








その後、3mm厚のフレームサイドプレートをフライスで削ることで、2号機に取付け可能なことが判明しました。しかし、その前に思わぬところで手間取っていました。この傾斜機構の動きは、まず右傾斜からスタートして中央に近づくとスロープガイドレールからはずれて、CCD基板はこの時、自動的に水平に戻る必要があります。そして次に右側のレールに乗って左傾斜になるのです。図面段階ではスポンジの復元力を利用して水平を保とうと考えていましたが、やってみると回転の支点が上にあるので、水平が不確実で安定しません。それで、その後、圧縮コイルばねやピアノ線、発泡性のゴムとかシリコンパイプの輪切りなど色々試しましたが、シャキっと水平に戻りません。なかなか上手くいかないので、少し時間を置いてからまた素材を探していたら、0.3mm厚のカーボンシートというものを発見しました。これは適度なしなやかさがあって曲げ癖がつかず、奇麗に反発します。なんだか良さそうなのでこれを板状スプリングとして使ってみる事にしました。(写真1) バネ受けの内側にRを入れているのがポイントです。(写真2) これはとても具合が良く、シャキっと水平に戻ります。おそらく焼き入れされた鋼の板ばねより適正が良いように思います。さて、予想外のところで時間がかかってしまいました。次にステンレスSUS303素材からスロープガイドレールを削り出します。真鍮と比較すると硬い素材なので、ツールが痛むのですが、これがベストの素材なのであえて使ってみました。(写真3)  5mm径のロッドがこの上を滑るようにスライドするので、振動をさける為にも傾斜部分は1000番のペーパーで鏡面になるまで研ぎ出しました。(写真4) 次はいよいよ2号機を分解して取り付けの為の加工に入ります。








写真2
Spring receiving

内側にRを付けることで、カーボンシートが滑らかに反復して水平に戻るのです。手前の穴は基板の裏に付けたケミコンの頭が干渉するのでやむなくの後処理です。








写真3
Slope guide rail

SUS303は快削ステンレスなどと言われ、18-8ステンレス等よりは柔らかいのですがそれでもツールは直ぐに切れ味が鈍ります。








写真4
State of inclination of 8°

こんな感じでレールに添って徐々に8°までの傾斜ができるのです。















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