デジタルバック型のLED照明
左が2号機、右が量産試作機のLED光路
デジタルバック型は一見スマートに見えます。しかし、それを実現するためにはいろいろ困難なことがあります。中でもLED照明の光路を確保するのが大変なのです。上に2号機S620と量産試作機F500のLED照明の光路図を示しました。6×6cm判のフィルム受光範囲は56×56mmです。そして2号機S620の場合は受光範囲が長辺で約59.4mmあるので、狭いながらも前面パネルの裏側に白板を置くことができました。そのためにある程度シンプルにLED照明を通す事が出来ます。しかし、今回のF500の受光範囲は長辺で約49mmしかありません。それで反射板は前面パネルの裏が使えないのでもっと内側に置く必要があるのです。しかし、ハッセル取付け部には遮光のための出っ張りがあり単純にはいきません。結局、特殊な形の反射板を作ってハッセルバック部に干渉しない位置に取付けました。これが大変難しく微妙なのです。いろいろ試作して上の図のような形体でなんとか安定するようになったのです。しかし、まだ課題があります。それはLEDの光量の問題です。F500の場合で0.7mmの隙間から照明を送っているので、光量のロスがあり照明効率が悪いのです。性能面を考えれば間にデフューザーを入れてなるべく面光源としてCCDに照明を送りたいのですが、そのためにはLEDそのものの照度を上げる必要があります。そこで、最近になってもっと明るいLEDを入手しました。いずれこれを取付ける予定です。改良はまだまだ続きます。
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