ボディの外装仕上げ



The groundwork processing of painting

研ぎ出し足つけ処理。ペーパーに当て板をして研ぎ出すと鋳造による凹みなどが現れますが、それを完全な平面になるまで研ぎます。







Test piec of painting

同じ素材のテストピース焼き付け後。爪では剥がれません。充分に定着していました。







さて、いよいよこのプロジェクトの最終行程になります。量産機の外装仕上げは何がベストでしょうか?。アルミ鋳造ケースはシルミン系のアルミ合金と思われます。アルミといえば表面処理として代表的なアルマイト加工という方法がありますが、残念ながらこの素材には向いていません。私が良く使う材料としてシュラルミンA2017やA5052などはきれいにアルマイト処理できますが、鋳造の場合、加工業者にもよりますが、表面の肌に細かいムラがあってきれいには処理できないようです。そこで、この場合は塗装が適切と判断しました。しかし、アルミ系の金属は塗料の食いつきが良くないので、注意が必要になります。一般的な塗装では爪で引っ掻くと簡単に取れてしまいます。以前、私はシルバークロームのライカM3をブラックペイントにする為に焼き付け塗装を研究したことがあり、その時の経験を生かして今回もこの方法で塗装することにしました。ここで大切なのは金属表面の前処理です。まず、俗に足つけと言いますが、表面をペーパーである程度荒らすことで表面積を増やし塗料との食い付きを良くします。(写真1) そして次は脱脂処理が重要です。加工時に付いた機械油や手で触るだけでも脂が付きます。これらは塗料の密着の妨げになるのです。脱脂にはいろいろな方法があるのですが、私の場合は、まずゴム手袋をして中性洗剤で丁寧に洗って、次に希塩酸溶液にしばらく浸してから流水でこの酸を良く洗い流し、あとは自然乾燥します。そして、下地として今回選んだ塗料は焼き付け可能な2液性ウレタン系のプライマーサフェーサーです。金属がもっと柔らかいA5052や生アルミなどの場合はウォッシュプライマーなどを下塗りしてより密着するようにするのですが、今回はある程度の硬さのあるアルミ合金ですからプライマーサフェーサーで充分です。しかし、念の為にテストピースで事前に確認しました。しっかり付いています。爪で引っ掻いてもまったく取れません。マイナスドライバーの先で強引に傷を付けると下地が見えますが、断面もしっかり密着しています。(写真2) テストで充分な結果が出たので本番の下地塗装をしました。次に焼き付け行程ですが、私の場合は家庭用のオーブンレンジを使います。もちろんこれには塗料の匂いがしっかりついているので料理には使えません。私の塗装窯専用に使用しています。指定の温度は120°で15分です。あとは自然に冷めたらもう実用硬度になります。それで焼き付けしたものが(写真3)です。この後は仕上げ塗装の行程ですが、今、何色にするか思案中です。黒では普通なので面白くありません。さてどうしよう!






The groundwork painting (baking paint)

表面は整いました。この後軽く水研ぎして仕上げの色を吹きます。左下にあるのはバッテリー出し入れ用のハッチです。ネジ1本で外れます。
















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