YAKUSCANで2400dpiモードの実用テスト





Botanical garden
屋久島の植物園に行ってきました。温室なのですが、窓が開いていたので、無風とはなりませんでした。ペンタ645用35mmf3.5(f5.6 1/3)
等倍画像はこちらhttp://www.flickr.com/photos/46505679@N04/6005151313/sizes/o/






電塾レポートの中で、YAKUSCANの2400dpiの使用は無意味とありました。これについては、私としても大いに異論があります。また、電塾のレポートにはレンズの解像が追いつかないという表現が数多く出てきます。しかし、電塾オリジナルのチャートは主にベイヤー機を対象に作られたものです。いつもベイヤー機の画像ばかり見ているカメラマンにとっては、ある意味、素直で自然なYAKUSCANの非ベイヤー画像は、まるで解像していないように写ったのかもしれません。実は事前にYAKUSCANのテストデータをいただいていたので、私はその比較データにUSM(アンシャープネスマスクまたはスマートシャープ)処理を加えて比較されるように、電塾にお知らせしました。それで、レポートにもUSMの記事が追加されたようです。USMとは、もともと印刷製版の分野から始まった技術です。特にポジフィルム原稿を入力する製版用のスキャナーでは、ほとんど例外なくUSMを加えています。YAKUSCANはまさにスキャナですから、USM処理によって、見た目のシャープ感を増す事ができます。しかし、私は滅多にUSMを使いません。なぜなら、YAKUSCANの画像サイズはあまりにも巨大なので、壁一面ほどのプリントサイズにしなければ、USMの効果は出ないからです。A3サイズ程度なら、それこそ無意味と言えます。しかし、電塾の解像度テストで、ベイヤー機とYAKUSCANの解像感を比較するのなら、条件を揃える意味でUSMの必要があったのです。さて、前置きが長くなりましたが、はたして2400dpiの使用が無意味なのかどうか、テストしてみました。レンズは先日のテストで結果の良かった、ペンタックス645用の35mmf3.5を使用しました。風を避けたかったので、植物園の温室内で自然光の撮影です。絞りはf5.6 1/3までしか絞れず周辺はややあまくなっています。しかし、周辺以外は充分に解像しているので問題はないでしょう。まず、2400dpiで撮影したものを1800dpi相当までリサイズしました。この場合はさすがにレンズの解像が厳しいので、僅かにUSM処理を加えています。そして、同じ条件で撮影した、1200dpiの画像と比較しました。(写真下) いかがでしょうか? およそ無意味とは言えない程の大きな違いが出ました。ちなみに、この1800dpiの画像サイズで21061×15300ピクセルの3億2000万画素になります。撮影時間の制約はありますが、充分に有効と言えるのではないでしょうか? 要するにチャートを用いた解像感の善し悪しなどは問題にならないほど、YAKUSCANの巨大な画像は有利であり他を圧倒していると言うことです。レンズの解像が追いつかないと嘆くよりは、実用性を考える方がよっぽど有意義な事だと私は考えています。YAKUSCANで2400dpiモードを使わないなんて、あまりにも勿体ない事です。







Possibility of 1800dpi
右側が1200dpiを300%で表示。もうピクセルが見え出しています。左が1800dpiを200%で表示。遥かに解像していることが確認できます。充分に実用的レベル!
















写真の見方について:ここに掲載の写真ではスキャナカメラの実力が伝わりませんので、写真をクリックしてください。Flickrに飛んだら、写真左上のActionsの中からView all sizesを選ぶと各サイズの写真が見られます。一番右側のOriginalが最大サイズです。しかし、残念ながらサイズ制限があるので、実際の画像サイズまでは掲載できません。


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