今後の角度制御装置




Analog link mechanic
ギアレシオの計算が面倒で難しい設計です。ギアの歯数と回転方向を間違えると、とんでもない事になりそう!





角度制御装置は前回の成功に気を良くしていたのですが、その後、何度かのテストで問題が現れました。明るめのフラットなトーンなどの被写体で縦のムラが出るのです。これは製作途中も懸念していた事ですが、CCDの回転状態を詳しく観察するとサーボはそれなりに連動していますが、無段階の回転と言える程の動きではなく、回転には段階があってこれがムラを作るようです。これはサーボモーターの角度分解能力がまだ不十分だということを示しているのです。そこで、私はその対策を考えました。

●対策1:サーボモーターを角度精度の高いデジタルサーボに交換する。これがいちばん簡単な対策ですが、性能がどのぐらい違うのか未知数で、しかも、サーボが高価です。お金を掛けてテストしても、回転が無段階までになるのか多いに疑問です。

●対策2:サーボとCCD軸は1:1のギア比なのでサーボは現在60°の角度範囲で働いています。しかし、本来のサーボ性能は180°まで回転することが出来ます。したがって、なるべくサーボの回転範囲全体で動かすようにすれば精度はその分上がります。この場合は、CCD回転軸ギアの歯数を増やし、逆にサーボモーターのピニオンギアの歯数を減らし、ギア比を少なくとも1:2ぐらいにすれば、サーボは120°の範囲で動き、回転角度の精度は約2倍向上するはずです。しかし、特殊な精密ギアが必要になり、同時にリンクギアも歯数を半分にしなければなりません。

●対策3:回転角度の精度を上げるという目的のために抜本的にシステム全体を考え直す。これまでのPIC制御という考え方を一端白紙に戻し、すべてアナログのメカニックでCCDを回転する。これが製作上は最も難しい設計になりますが、精度の点では無段階のCCD回転が期待できます。ただし、この場合は、原点で水平に戻す機能は不可能になり、新たにLEDの照明方法を考えなければなりません。

以上の対策案を私は何度も反復しながら図面で検討していました。そして、出した結論はなんと対策3ということになりました。それで早速、初回テスト用の図面も出来たところです。(図上)もちろん何ヶ月も費やしてきたPIC制御ですから、捨ててしまうのは残念ではありますが、足し算して行くとメカはどんどん肥大化し複雑になるものです。技術はハイテクばかりが良いとは言えません。場合によってはアナログメカが有利なことだってあるのです。私はアナログなメカが好きという事もあり、そこまでしてもCCDの角度制御は魅力的なのです。SWCのテストで多いに可能性が見えたことで、私は勇気づけられたのです。この際、完成と言えるその時まで諦めないで続けることにしたいと思います。

















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