CCDクリーニングレス化?




Seal type 4x5 digital back
密封型4×5バックの装着面とCCD開口窓の関係。CCDクリーニングが不要になるという画期的な計画です。





その後、普通に作っていれば4×5バックはとっくに出来ていた頃ですが、実は図面を整理しながら何だか物足りなさを感じて、YAKUSCANを再び作るのならそれなりに意義のあるものにしたいと思ったのです。そこで、従来のYAKUSCANの改善点を探しました。それは何といっても撮影の度に必要になるCCDクリーニングはとても面倒ですね!できることならこれは省略したいと思うのです。そこで、バック装着部を密閉式にして、ゴミが入らないようにすることを考えました。簡単なのはスキャナ製品のように開口部を光学ガラスで塞ぐことです。これはハッセル用のYAKUSCANでも考えたことはあるのですが、ハッセル装着部のスキ間があまりにも狭く、実現はできませんでした。しかし、4×5判ならそのスキ間が5mmも取れるので出来るかもしれないのです。また、光学ガラスの代わりにUV/IRフィルターを使用すれば、さらに理想的な物になるでしょう。しかし、そうなると仕入れコストの問題も出てきます。さて、どうしたものかと迷っていたら、すっかり作業が止まってしまいました。ひとまず何らかの結論を得るために、光学部品メーカーをいろいろ当たってみたのです。振り返ってみれば、UV/IRフィルターについては、1号機の時に随分探した記憶がありますが、どれもこれも大変高価で、手が出ませんでした。そこで、苦肉の策として、遠藤照明のUV/IRフィルターを代用して現在に至る訳ですが、それ以来久しぶりにネット検索してみました。そして、ひとつ気になる商品を見つけたのです。「HOYA熱線吸収フィルター(HA)50×50mm」というものです。これは主に液晶プロジェクターの光源熱対策用に使う物のようですが、分光特性データを見る限り、UV/IRの吸収率は必要にして充分です。しかし、YAKUSCANの撮像範囲は長辺が49.5mmなので、ぎりぎりカバーはするのですが、取付けのためのクワエが0.5mmでは加工が厳しいのです。この商品はネット検索すると同じ物があちこちのルートで販売されているのですが、片っ端からチェックしてみると、ほとんどが6000円台の価格だったのですが、HOYAのグループ企業のサイトでは4200円と安いのです。この会社が製造元なのでしょうか? 試しに必要サイズにオーダーで作ってもらうと一体幾らになるのか、見積もりを取ってみようとしたのですが、なかなか返事が届きません。おそらく単品のオーダーでは相手にしてくれないようなのです。そこで、そのサイトを隅々まで調べてみると、どうやらこれはOEM製品のようなのです。聞き覚えのある光学メーカーを経由し、別な企業から供給されていることが解りました。そして、その企業こそ、五鈴精工硝子株式会社という正真正銘の製造元であることを突き止めたのです。電話に対応していただいた営業の方にこれまでの経緯や事情をお話すると、それなら低価格で必要サイズに切ってあげましょうと言ってくれたのです。そして、在庫品の中でもガラス厚が理想的な1.8mmの製造原板から、切り出してもらえることになったのです。まさに、希望サイズの光学材料がオーダーできる訳です。勿論、予算に上限がなければ他にやってくれるところもあると思いますが、通常なら2〜3万円は下らないというのが相場なので普通なら手が出せません。ところが今回は、信じがたい低価格で購入できることになったのです。そして、将来、5台を目処に製品化する場合も、同じ料金で提供してもらえるという事でした。うちのようなマイクロファクトリーにとっては、大変ありがたい事です。ご担当者のご配慮には感謝するばかりです。これで方向が明確になりました。かつては困難と思われたCCDクリーニングレスとコンパクト化の両立も今となっては夢ではありません。やっと製作の再開ができそうです。





















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