8×10カメラ用デジタルバックの実用性


I think about utility of 8
大判愛好家としては使い慣れた8×10の撮影です。今回は準備を整えしました。IR/UVとND8もちゃんと付けています。




以前記事にしたCIS決定版の3号機は、Canon LiDE40に独自の改造を加え、専用ドライバーを完全攻略したものですが、その後、手つかずになっていたので、この際、丁寧にディアドルフ用の取付け枠を作ってみました。(写真1.2)できればディアドルフに合わせてマホガニー材で作りたかったのですが、適当な材料が見つからず、チーク材で妥協しました。横位置専用だと製作も簡単なのですが、縦位置の時に、まさかディアドルフを横に寝かせて三脚に取付けることなど恐ろしくて、考えたくもありません。そこで、手間はかかるのですが、あえてディアドルフのバックと同様にタテヨコ差し替えできるようにしました。(写真3.4) さて、今回はCISの実用性について考えて見たいと思います。今回使用するCanon LiDE40の撮影時間は1200dpiの場合、Win XPで3分、Macで4分でした。しかし、私の印象では600dpiでも画質は充分だと思うのです。この場合、WinでもMacでも大差なく、ほぼ50秒で撮影できます。セミ判サイズのYAKUSCANでは約30秒ですから、8×10サイズで50秒なら優秀と言えます。また、300dpiにすれば約25秒なので、ポートレイトも充分可能です。それでは画質を見てみましょう。今回撮影したものは1200dpiで撮っていますが、ある程度レタッチもしてあります。また、空のグラデーションにムラが出たので、空の部分のみフラットに画像処理しました。(写真5)画像の評価をする場合、市販のCCDデジカメなら等倍まで拡大して見る事になるのですが、残念ながらCISセンサーをCCDと同格に考えることはできまません。等倍まで拡大すると、どうしても横線ノイズが残ってしまうのです。しかし、A4をカバーする程の大きな撮像エリアがCISの最大のメリットであり、等倍まで拡大しなくても充分に大きなサイズのプリントが得られるのです。そこで、FlickrのAll sizesで見てみましょう。 Original (12231 x 9748)等倍で見ると、横線ノイズが見えていますが、少なくとも Large 2048 (2048 x 1632)で見る限り横線ノイズは見えません。これで画面サイズが左右で480mm程度になるのですが、ちょうどA3ノビぐらいのサイズで出力する限り、横線ノイズのない良好な画像になることが解ります。そして、8×10カメラの場合、密着から半切サイズ程度の用途に限定するなら、プロにも充分通用すると思うのです。ところで、今回はもうひとつの実験をしてみました。LiDE40はそもそも一般用スキャナーですから、当然フルカラーで使える訳ですが、内部RGB光源の使えない当カメラバックはモノクロ専用になってしまいます。しかし、RGBフィルターで合成するとカラーが再現できるのです。早速、大判用フィルタ−ホルダーに照明用のフィルターをセットして(写真6)、RGBを順に差し替えながら、600dpiで3回撮影し、Photoshopでカラー合成してみました。(写真7) 残念ながら、3回撮影するうちに雲が動いたらしく、雲の部分が虹色になってしまいましたが、とりあえず大成功です! こんどはスタジオで静物でも撮ってみたいものです。 なお、LiDE40は古い機種ですが、ドライバーも順次更新され、現在のところ、Windows 7Mac OS X 10.6まで対応しているので、将来的な心配はありません。




Production of the installation frame for Deardorff
写真1 久しぶりの木工は金属加工と違って、気楽なものです。

The backside
写真2 裏側の様子です。LiDE40の微妙なカーブに合わせて、取付け金具を加工するのが面倒でした。

Support department of Deardorff
写真3 Deardorffのピングラで構図とピントを合わせたら、バックを外しデジタルバックに交換するだけです。

Installation of 8
写真4 ご覧のように、タテヨコ差し変えはワンタッチで可能。当然、ピント面も合わせてあります。





CIS monochrome 1200dpi,jpg
写真5 実用性は充分と言える画質です。Deardorff, GOERZ DAGOR 9 1/2 f6.8(f22),ND8,UV/IRCut, 1200dpi
Large 2048はこちら:https://www.flickr.com/photos/46505679@N04/15181761429/sizes/k/





Filter holder for RGB composition
写真6 大判用の4インチ角フィルターホルダーでRGBと順に差し替えて撮影しました。



RGB color composition of CIS
写真7 カラー合成は以外に簡単でした。今度は部屋で静物撮影をしてみよう!Deardorff, GOERZ DAGOR 9 1/2 f6.8(f22),ND8, UV/IRCut, 600dpi, R.G.B合成
All sizesはこちら:https://www.flickr.com/photos/46505679@N04/15345555136/sizes/k/





















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