YAKUSCANの解像性能について






私のブログをずっと見ていただいていれば、ご存知のはずですが幾つか問い合わせがあったので、YAKUSCANの解像性能について説明します。スキャナメーカーの表記のとおり、YAKUSCANはまさに5億7000万画素の性能を持っていると言えます。しかしながらカメラを含めた撮影装置として見た場合は装着レンズの解像性能に大きく左右される事になります。一般のハッセルレンズの場合でも、実写すると1200dpiより2400dpiのほうが解像することは確認できますが、大きな解像の変化は見られません。画素数だけなら文字通り5億7000万画素のデータ量になっていますが、それに見合った解像にならないのです。詳しい方なら既に想像できると思いますが、5億7000万画素はあまりにも高密度のために、レンズの解像が追いつけないのです。計算してみると対応できるレンズの解像性能は300本/mm〜400本/mmが必要と思われます。最新型のハッセルレンズのデータは分かりませんが、一般に販売されているハッセルレンズではせいぜい100本/mm〜150本/mmが限度ではないでしょうか。もしもYAKUSCANの最高性能にこだわるのであれば、schneiderなどからCCD専用に開発された超高解像度レンズなどを工夫して取付けるという方法がありますが、それらは大変高価なレンズです。ましてや、2400dpiの取込み時間は約14分かかり、容量は1カットで1.6GBにもなります。これでは気軽に撮影はできません。5億7000万画素とはそれほど超越した画素数なのです。そこで、次のステップの1200dpiを使うことになりますが、これで1億4000万画素。取込み時間は一気に短くなって約2分です。その容量も409MBですから、これなら軽快に撮影できます。しかし、な〜んだ1200dpiかと侮ってはいけません。最近話題になっているPENTAX645Dというカメラがありますが、このカメラの撮像エリアはYAKUSCANとほとんど同じなので比較してみましょう。このようなハイエンドデジタルカメラはベイヤー配列型のCCDが採用されていて、その画像データは補間・合成されているのです。しかし、スキャナ用のラインCCDはRGBが単独にリアルなデータを取込みますから、一般的には3倍有利になると言われています。すると1億4000万画素は4億2000万画素相当になり、PENTAX645Dの4000万画素と比較しても、その差10倍になり圧倒しています。このことでおわかりのように、YAKUSCANは1200dpiモード時には通常のハッセルレンズを使用して、最も安定した撮影ができます。作品を撮るならこのモードを推奨します。しかし、こんな使い方もあります。解像度の高いレンズと言えば、35mm用レンズのほうが探しやすいと思います。スキャナバック型のスタイルを利用して、前面パネルに35mmマウントを仮付けする方法です。マウントリングさえあれば簡単な工作で仮付けできるのではないでしょうか。これによって解像度の有利な35mm用のレンズがいろいろ使えます。スキャナドライバーソフトの機能でトリミングは自由ですから、イメージサークルの内側をトリミングして取込めます。こうすると2400dpiでも容量も軽くなり、取込み時間も短縮できるのです。デジタルバック型のYAKUSCANは工夫しだいでいろいろな使い道が考えられます。みなさんもこの圧倒的性能を生かす方法を考えてみてください。









Picture processing for correction of color blur by wind.

これは以前に1号機で撮影したものです。長辺12000ピクセルでアップしています。1200dpiハッセルプラナー100mmf3.5 f5.6で撮影。
等倍画像はこちらhttp://www.flickr.com/photos/46505679@N04/4683484381/sizes/o/











写真の見方について:ここに掲載の写真ではスキャナカメラの実力が伝わりませんので、写真をクリックしてください。Flickrに飛んだら、写真左上のActionsの中からView all sizesを選ぶと各サイズの写真が見られます。一番右側のOriginalが最大サイズです。しかし、残念ながらサイズ制限があるので、実際の画像サイズまでは掲載できません。

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