スキャナカメラ量産機の内蔵電源





DCUP converter and safety circuit

人の手で組み立てた基板って美しいですね!カメラに入れるには少し集積度が足りないようですが、少しいじると入りそうです。左にあるのがDC/DCUPコンバータで右がアラームとシャットダウンリレーの付いた安全回路です。









先日610さんが超小型の2号機を完成されました。手作りカメラの第一人者ならではのすばらしい工作技術だと思います。しかし、私もコンパクト化を目指していますが、私の場合は最初からバッテリー内蔵を前提に設計しています。その意味で、私の2号機も電源内蔵型としては超小型と言えるでしょう。そして、量産試作機(3号機)もさらに小さくなってバッテリーを内蔵しています。先日の記事で触れましたが、量産型のスキャナカメラにはどのような電源システムが向いているのでしょうか?電気に詳しい方はバッテリーを使うなら必ず安定化しなければならないと考えるようです。そしてそれが電気を知る方の常識のようなのです。しかし、あまり電気が得意でない私は無謀とは思いながらも1号機には電動アシスト自転車用のバッテリーをダイレクト接続して使いました。結果は幸運にも1年を経過していますが、まったく支障なく現在も普通に動いています。そして、2号機もダイレクト接続で使っていますが、現在まで問題は起きていません。1号機の場合は24V 3.6Aのバッテリーで、満充電の状態では電圧が28V以上になりますが、それでもまったく支障は出ません。おそらく、これらのスキャナ機種(F500.S620)ではある程度の電圧許容の回路設計になっているように思われます。したがって、今回の量産機の場合も24V規格でコンパクトなバッテリーが入手できるのなら、私は迷わずダイレクトに接続にしたいと思います。そこで、前に記事にした中国製のリチウムイオンを入手したのですが、リチウムイオンバッテリーは扱いが難しく、安全性の点で考えるとセルごとの電圧を正しく管理できるものが必要のようです。しかし、この中国製ではセル管理ができないので量産機に使うのは不安があります。それで他のものもいろいろ調べてみましたが、大型のものはあっても想定したボディサイズに入るコンパクトな24Vバッテリーはとうとう見つかりませんでした。仕方がないのでこの際ダイレクトを諦めて他の方法を模索しました。ます考えられる方法は、3端子レギュレータ(リニアレギュレータ)を使用する方法です。しかし、調べてみると入力側のバッテリーは出力側より電圧を大きくしなければならないようなのです。この場合は24Vより高い電圧のバッテリーを使う事になるという事です。これでは24Vの規格を探すよりもっと難しくなります。また、仮にこの方法を使用した場合でも、リニアレギュレータでは発熱に伴って電力ロスが大きくて効率はあまり良くないようなのです。さて困りました。何か他に良い手はないものか? その後、数日探して新たに見つけたのがスイッチングレギュレータという存在です。考えてみれば1号機の時からLED電源用に使っているのも、このスイッチングレギュレータでした。ただ、この場合は24Vを5Vに降圧するタイプのものでした。しかし、この逆に12V程度のバッテリーを24Vまで効率よく昇圧するタイプのスイッチングレギュレータ(DC/DCアップコンバータ)が存在するのです。12V程度ならコンパクトなバッテリーを探すのは簡単です。ラジコン用などで容量が大きくてコンパクトなものがいろいろ販売されています。もちろんこのコンバータを内蔵するスペースが必要になりますが、24V規格のバッテリーサイズを考えれば、カメラ全体の容積は遥かに小さく設計できるのです。いろいろ検討しましたが、量産機にはこの電源システムを採用することにしました。しかし、販売を目的にする以上、安全性も考慮しなければなりません。充電は専用の充電器を使ってセルバランスを管理して安全に充電することができます。しかし、昇圧型のコンバータで心配なのはバッテリーの残量が少なくなっても出力電圧をキープしてしまうので、これによって過放電になる危険があることです。けっして安くはないせっかくのバッテリーが駄目になってしまうのです。そこで、バッテリーが一定の電圧以下になった時にアラームで知らせ、それ以下の電圧になるとシャットダウン機能が働いて自動的に電源を落としてくれる回路を付け加える事にしました。ネットを検索すると幾つかのDC/DCアップコンバータが販売されているのですが、その中でも郡を抜く性能のものを自作している方のサイトを発見したので、その方に24V出力仕様のコンバータと安全回路を作ってもらう事にしました。そして半月、待ちに待ってやっとそれが出来てきました。(写真上)このままでは収納しずらいので、少し基板レイアウトを変えてもっとコンパクトに修正するつもりです。結果的にはダイレクトではなく電源安定回路を入れることになってしましたが、これでやっと量産機が具体的になってきました。なお、このバッテリー問題の解決にはraspyさんをはじめ多くのみなさんからのアドバイスが大変参考になりました。改めて感謝いたします。










System storage plan

こんな感じのレイアウトになる予定です。やはりコンデンサは寝かせないと入らないようです。新たに入手したリチウムポリマーバッテリーと左にあるのが専用充電器です。そろそろ量産機の製作に入れそうです。

















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